「検索1位なのに、なぜか問い合わせが減っている…」
もしあなたがそんな違和感を抱いているなら、それは気のせいではありません。今、検索マーケティングの世界で静かに、しかし確実にパラダイムシフトが起きています。
ChatGPT、Google Gemini、Perplexityといった生成AIの登場により、ユーザーの情報探索行動が根本的に変わり始めています。従来のSEO対策だけでは、これからのユーザーとの接点を確保できなくなりつつあるのです。
本記事では、AI検索がもたらす3つの決定的な変化と、なぜ今すぐ対応が必要なのかを我々バクリ株式会社が解説します。

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後編:AIO対策の具体策|ChatGPT・Geminiに選ばれる企業になるには
https://note.com/bakuri/n/n216473184e2f
検索エンジンが支配した20年間
インターネットが普及してから2020年代前半に至るまで、私たちが情報を探す方法はシンプルでした。GoogleやYahoo!にキーワードを入力し、表示された結果から適切なページを選んでクリックする——この行動は20年以上変わらない常識として定着していました。
そして、この検索エンジン経由で自社サイトへユーザーを呼び込むための施策が「SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)」です。
SEOの基本的な考え方
SEOの目的は明確でした。検索結果の上位に表示されることが、Webサイトへのトラフィック獲得の絶対条件だったからです。
主な施策は以下の通りです:
- キーワード戦略:ユーザーの検索意図に合致するキーワードの選定と配置
- コンテンツの質:ユーザーにとって価値ある情報を提供する
- 被リンク獲得:外部サイトからのリンクで信頼性を高める
- 技術的な最適化:サイトの表示速度やモバイル対応を改善する
検索順位が高いほどクリック率は上がり、結果的にコンバージョン(問い合わせや購入)につながる。この方程式は、Webマーケティングにおける不変の法則でした。
2024年、検索に訪れた大きな変化
生成AIが変えた「答えの見つけ方」
2023年のChatGPT登場以降、検索環境は急速に変わり始めています。ChatGPT、Google Gemini、Perplexity、そしてGoogleが導入した「AI Overviews」——これらのAI検索ツールは、従来の検索エンジンとはまったく異なる体験をユーザーに提供しています。
従来の検索エンジンは、関連するWebページのリストを表示するだけでした。ユーザーは複数のページを自分で訪問し、情報を比較して、答えを導き出す必要がありました。
AI検索は、複数の情報源から情報を集めて分析し、ユーザーの質問に対する「答え」そのものを直接提示します。ユーザーはもう、検索結果をクリックして何ページも見て回る必要がありません。
例えば、「BtoBマーケティングに最適なMAツールは?」という質問に対して、AIは即座に推奨製品とその理由を示します。「検索→比較→判断」というプロセスは大きく簡略化され、質問→回答→完結という新しい流れが生まれているのです。
「ゼロクリック検索」の時代へ
この変化がもたらす最大の影響が、「ゼロクリック検索」の急増です。
従来は「検索→クリック→Webサイト訪問」という導線が当たり前でしたが、AI検索では「質問→AI回答」で完結するケースが増えています。ユーザーはWebサイトを訪問しなくても、必要な情報を手に入れられるようになったのです。
調査会社Gartnerの予測によると、2026年までに従来型検索エンジンへの検索回数が25%減少するとされています(出典:Gartner, “Predicts 2024: Search and Digital Commerce”, 2024)。これは単なる技術トレンドではなく、ユーザー行動そのものが根本的に変わっていることを意味します。

なぜ今、AIO対策が必要なのか
理由1:ユーザーが感じていた「見えない手間」が解消される
AI検索が急速に広がっている背景には、従来の検索で感じていた「見えないコスト」の大幅な削減があります。
学術論文で「デルフィック・コスト(Delphic Costs)」と呼ばれるこの概念は、従来の検索においてユーザーが答えに辿り着くまでに要していた見えないコストを指します(出典:arXiv:2308.07525 “Delphic Costs and Benefits in Web Search”, 2023):
- 頭を使う手間:複数のWebサイトを読み比べて、どの情報が正しいか判断する労力
- 操作の手間:クリック、スクロール、ページ移動などの物理的な作業
- 時間のコスト:情報収集から意思決定までにかかる時間
AI検索は、これらのコストを劇的に減らします。一度この便利さを体験したユーザーは、従来の手間のかかる検索には戻りません。スマートフォンが普及したとき、ガラケーに戻る人がほとんどいなかったのと同じです。
理由2:検索上位でも「選ばれない」状況が生まれている
従来のSEOでは、「検索結果の上位表示 = アクセス獲得」という図式が成立していました。
しかし、GoogleのAI Overviewsが表示される検索では、AI生成の回答が画面の上部を大きく占めるため、従来の検索結果(通常のWebサイトリンク)は下に押し出されてしまいます。その結果、検索順位が高くても、クリック率(CTR)が大幅に低下するという現象が起きています。
つまり、SEOで上位を取っても、AIの回答に引用されなければ、ユーザーとの接点が失われてしまうのです。
理由3:AI経由で来るユーザーは「質」が高い
AI検索は単に「楽な手段」ではなく、より質の高い判断を支援するツールとして機能しているのです。
興味深いことに、AI検索を経由して訪問したユーザーは、従来の検索経由ユーザーと比較してコンバージョン率が著しく高いというデータが報告されています。Amsive社の調査によると、56%のサイトでAI経由セッションのコンバージョン率が高く、特に高トラフィックサイトでは7.05%(従来の検索は5.81%)という結果が出ています(出典:Bing Webmaster Blog, 2025)。
これは、AIが適切に情報を整理・推奨した結果、ユーザーの意思決定の質が向上しているためと考えられます。
したがって、AIO対策は単なる「新しい施策」ではありません。企業規模を問わず、質の高いユーザーとの接点を確保するための必須戦略なのです。

おわりに
検索マーケティングの世界で、今まさに大きな転換点を迎えています。
「検索上位なのにアクセスが減っている」——この現象は、決して一時的なものではありません。AI検索の普及により、ユーザーの情報取得行動が根本的に変わり始めているのです。
従来のSEOが不要になるわけではありません。しかし、SEO「だけ」では、これからのユーザーとの接点を確保できなくなりつつあります。
では、具体的にどう対策すればよいのか?
後編では、「AIO(AI Optimization)」という新しい概念と、ChatGPTやGeminiに自社情報を正しく理解・引用してもらうための具体的な戦略をお伝えします。
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後編:AIO対策の具体策|ChatGPT・Geminiに選ばれる企業になるには
参考文献
- Gartner, Inc. “Gartner Predicts Search Engine Volume Will Drop 25% by 2026, Due to AI Chatbots and Other Virtual Agents” (2024)
- arXiv:2308.07525 “Delphic Costs and Benefits in Web Search” (2023)
- Bing Webmaster Blog, “How AI Search Is Changing the Way Conversions are Measured” (2025)
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