【担当者必見】CV計測の謎を解明します

「広告の効果を感じているのに、なぜかCVに反映されない」

広告を運用し、明らかに問い合わせが増えているのに、なぜか管理画面ではCVが反映されていないことがあります。今回は、このCV計測の謎について解説します。

この記事のポイント

①広告の間接効果広告を見て問い合わせした場合
②広告媒体のCV設定が厳しい場合
③商材の検討期間が長い場合
④アトリビューションモデルの貢献度が薄い場合
⑤計測環境の不備

⑥ITPの影響

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問い合わせが増えているのに管理画面でCVがつかない6つの理由

広告代理店に勤める方や、広告運用を内製化している企業のWEB担当者は、管理画面上では媒体CVがつかないのに、現場のお問い合わせが増えているという場面に直面したことがあるかもしれません。

例えば、はじめてリスティング広告を運用する場合、現場から「結構予約が増えていますよ!」という声があがってくることがあります。

その言葉を受けて管理画面を見てみると、次のような現場の声と乖離した結果表示されることがあります。

  • CPA:10万円
  • CV:0

このようなことが起きるのには、6つの理由があります。

①広告の間接効果広告を見て問い合わせした場合
②広告媒体のCV設定が厳しい場合
③商材の検討期間が長い場合
④アトリビューションモデルの貢献度が薄い場合
⑤計測環境の不備

⑥ITPの影響

①広告の間接効果広告を見て問い合わせした場合

このケースはディスプレイ広告などで広告を見て、クリックはせず刷り込みで問い合わせをした場合です。このケースは意外と多いかもしれません。

たとえば、リターゲティング広告の場合、クリックして一度HPを閲覧すると、その後一定期間リターゲティング広告に追いかけられて刷り込み続けられることになります。また、リターゲティング広告だけでなく次のとおりさまざまな環境で該当商品の広告を目にするかもしれません。

  • YouTube
  • 駅看板
  • 電車内の広告
  • リターゲティング広告

この場合、リターゲティング広告をクリックはしなくても下記の流入経路でCVするケースもあります。

①リターゲティングでいつも目にする商品の広告がYouTubeでも流れてきた。YouTubeの動画を見て商品への興味関心が高まった
②Googleで検索して商品について調べ、結局購入

SEOからCVが発生したことになりますが、リターゲティング広告はCVの発生に寄与しています。

この場合、広告の管理画面上のCVは増えませんが、問い合わせが増えている状況が生まれます。

②広告媒体のCV設定が厳しい場合

2つ目は、広告媒体のCV設定が厳しい場合です。

例としてメタ広告の管理画面をご確認ください。

「アトリビュージョン設定」が「クリックから7日間、表示から1日」という設定になっていることがわかります。

これは、ユーザーが広告をクリックしてから、7日目以降に商品を購入したとしてもCVに反映されません。

ユーザーの検討期間が1ヶ月以上かかるような商材の場合、管理画面でCVの計測ができないということになります。

③商材の検討期間が長い場合

3つ目は、商材の検討期間が長い場合です。これは特に車などの高額な商材の場合にあります。高額商材の場合は、ユーザーの検討期間が長いです。

この場合、次のとおりGoogleのデフォルトではコンバージョンの計測期間の設定が30日となっているため、30日以降のお問い合わせは管理画面に反映されません

商材の検討期間に合わせて、媒体のCV計測期間も変えていく必要があります。

④アトリビューションモデルの貢献度が薄い場合

4つ目は、アトリビューションモデルの貢献度が薄い場合です。Googleではデフォルトでアトリビューションモデルというものが採用されています。

これは貢献度が薄いという場合には、CVが管理画面に0.5や、1.2、0.01などの数値で反映されます。CVの回数ではなく貢献度が数値となって反映されるため、CVが計測されていないと感じてしまうかもしれません。

⑤計測環境の不備

5つ目は計測環境の不備です。

例えば、お問合せフォームが別ドメインでドメインまたぎをしているケースがあります。その場合、広告の管理画面ではドメインまたぎの設定が必要です。

また、GTM(Googleタグマネージャー)経由で設定しているかどうかも確認してください。そもそもタグが埋まっていないケースもあります。

ほかにもASPの問い合わせサービスを利用していて、GTMがうまく発火していないケースも考えられます。

お問合せフォーム自体に後ろ側でインラインフレームで別のHTMLを読み込んでいて、そこにGTMが入っていないようなケースもあります。

上記は非常によくあることのため、テストをしてしっかり反映されるかを確認してください。

⑥ITPの影響

6つ目は、ITPの影響です。ITPは、ユーザーのプライバシー保護を目的として、Cookieの機能を制限または無効化することで、ユーザーの行動追跡を制限する仕組みです。

GoogleやYahoo!の広告は、CookieをベースにCV計測しています。そこがITPの影響で取れなくなってしまうことがあります。

大いに影響はありますが、これは現状どうしようもない問題でもあります。そのためこの対策は、また別の記事で解説いたします。

まとめ

今回は、広告効果は感じられるものの、CVが管理画面に反映されないときに考えられる理由を解説しました。

本記事で解説した6つの考えられる理由を一つ一つチェックし、原因を探ってください。

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この記事を書いた人

荒川 大史

代表取締役  荒川 大史

経歴

Webマーケティング歴20年。
インターネット専門の広告代理店にて、営業、マーケティング、コンサルタントとして従事。
SEO部署の立ち上げに関わるなど、検索エンジンマーケティングを中心にマーケティングを支援。
WEB広告からマーケティングの戦略立案から、WEB制作まで幅広くWEBの集客のお困りごとなら何でもご相談可能。
一環したネットマーケティング支援を軸として、⾦融、美容、医療、コンサルティング会社などのお客様を幅広い実績あり。
Googleアナリティクスなどによるアクセス分析コンサルティングなども手掛ける。
上級ウェブ解析⼠。
一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会、ブランドマネージャー、薬機法取得者。
ちなみに、SEOが趣味(笑)

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