【裏側公開】なぜ広告代理店は切られるのか
広告代理店は、一度契約を取れば依頼がずっと続くわけではありません。見直しされ、他の代理店にスイッチされてしまうことも多々あります。
突然売り上げがなくなってしまうと、代理店の死活問題となるでしょう。そこで本記事では、スイッチされやすいタイミングと予防策をまとめました。
この記事のポイント
- 代理店がスイッチされてしまうタイミング3選
- 代理店がスイッチされないようにする予防策
【内製化コンサルについて相談する】
代理店がスイッチされてしまうタイミング3選

代理店にとって大きなクライアントからスイッチされるのは死活問題です。
対策方法は、クライアントの気質に分かれます。ウェットなコミュニケーションが好きなご担当者の場合は、飲みニケーションが有効です。しかしドライな担当者の方は一筋縄ではいきません。
ビジネスである以上、一定の成果を出さないといつかは切られてしまいます。しかし、必ずしも常に成果を出せるわけではありません。全く成果が出せていない代理店の場合、すぐに見直し対象になってしまいます。
成果がそれなりの時は膠着状態になり、意外とクライアントとの関係は長く続きます。ただそれでも突然スイッチを検討される場合もあります。
クライアントが代理店のスイッチを検討するタイミングは、大きく分けて3つあります。
その1:担当者が変更になった時
担当者が変更になると、今までの関係性がゼロになってしまいます。
さらに、今までは言われなかったことを言われ始めたりするかもしれません。
また、今までは担当者と話し合い、様々な事情を加味してあえて実施しなかったことも、突然フラットに「そういえばこれはどうなっているんですか?」といったお話をされることがあります。
「なぜ現状その対応にしているのか」という、過去の経緯を無視し「これはおかしくないですか?」と指摘された結果、代理店の見直し対象になってしまうケースがあります。
その2:法律が改定された時
法律改定時も、代理店の見直し対象になる可能性が高いです。
例えば、次のケースが当てはまります。
- ステマ法によりYouTubeのPR案件がNGになる
- 美容業界の場合、法律の変更で一部の施術が取り扱いできなくなる
この時、過去の施策が通用しなくなります。その際、1から代理店を見直す方針を取るクライアントも少なくありません。
その3:金額が大きくなった時
広告予算などの金額が大きくなったタイミングも要注意です。
安定した成果が出ているとき、広告予算などの金額がどんどん大きくなります。良い傾向のように見えますが、実際は異なります。
投入金額が大きくなると、経営層の目につきやすくなるためです。
予算がどんどん増えていることを経営層が知ると、現場無視の鶴の一声で、代理店の見直しをする可能性があります。
今まで担当者と二人三脚で運用してきた代理店も多いでしょう。時には喧嘩し、時にはお酒を酌み交わし、関係を構築し成果を上げてきたかもしれません。それが急に上からの圧力により、代理店の見直しとなることも多いです。
上層部は、ビジネスとして物事を見ます。その際、大きな予算を投じていたときに次の意見が出るかもしれません。
- 多額の予算を投じて、広告運用をする必要性があるのか
- なぜ多くの予算をかけたのか
上層部は、「広告運用の予算が多い=それだけ代理店に手数料を払っている」という考えの場合が多いです。
また、知名度などに流されやすい場合には、「知名度の低い代理店に多額の予算を使って大丈夫なのかか」なども突然言い出すことがあります。
担当者の中には、「代理店と一緒に運用し成果が出てきたのでこういう事情で予算を増やしている」と必死に説得してくれる方も多いです。
それでも上層部から「金額がこんなに大きいんだから、コンペした方がいいんじゃない」と言われ、コンペの開催となるケースもあります。
その際コンペの方針は「今までできなかったことをさらによくするために」となります。もちろん他社は、自社の弱みををカバーする提案をするでしょう。上層部は、新しい提案が欲しいので、既存代理店の提案よりも新規の代理店の提案を受け入れてしまう可能性があります。
代理店がスイッチされないようにする予防策

ここからは、予防策をパターン別に3つ解説します。
担当者が変更になった時の予防策:上司も交えてコミュニケーションを取る
予防策は、担当者の上司も交えてコミュニケーションをとっておくことです。実は、担当者が変更になっても、上司は簡単には変わりません。
担当者だけでなく上司も交えて日々のコミュニケーションを取り、良好な関係を築いておきましょう。
そうすることで、担当者が変更になっても、新担当者も「上司と関係性ができているから仕方ない」と受け入れてくれることが多いです。
法律が改定された時の予防策:複数の業界にクライアントを持つ
予防策は、ルール変動の激しい業界だけでなく、さまざまな業界のクライアントを持つことです。
法律改定は、やむを得ないことでもあります。しかし、ルールが変わる業界は限られています。
例えば、金融業界や医療業界です。これらの業界は、国にもセンシティブなのでルールを頻繁に変えることがあります。
そのため、この業界に絞ってクライアントを持つのでは危険です。様々な業界にクライアントを持つことで、リスクを分散できます。
金額が大きくなった時の予防策:予算の上限を事前に決めておく
自己矛盾にはなってしまいますが、広告予算の金額は一定までに抑え、複数のクライアントを持っておきましょう。
クライアントが少ないと1社との関係性を築きやすく、予算もどんどん増やしていけます。しかし、その一社の売り上げに依存していると、何かしらのトラブルに陥ったとき、本当に死活問題になります。
リスクを分散するためには、広告予算の上限を決めておき、複数のクライアントと契約するというのが正しい道だと考えています。
まとめ
クライアントからスイッチされないようにするためにも、担当者の上司とも良好な関係を築くことが欠かせません。可能であれば決裁権のある方とも関係性を築ければベストです。
いくら良い関係を築けていても、時流の変化により今までの施策が通用しなくなりスイッチされることもあります。
自分自身を守るためにも、さまざまな業界のクライアントを持つことが大切です。また、広告予算も一定額と決めておき、クライアントを複数持つことでリスクを分散できます。
【内製化コンサルについて相談する】
この記事を書いた人

代表取締役 荒川 大史
経歴
Webマーケティング歴20年。
インターネット専門の広告代理店にて、営業、マーケティング、コンサルタントとして従事。
SEO部署の立ち上げに関わるなど、検索エンジンマーケティングを中心にマーケティングを支援。
WEB広告からマーケティングの戦略立案から、WEB制作まで幅広くWEBの集客のお困りごとなら何でもご相談可能。
一環したネットマーケティング支援を軸として、⾦融、美容、医療、コンサルティング会社などのお客様を幅広い実績あり。
Googleアナリティクスなどによるアクセス分析コンサルティングなども手掛ける。
上級ウェブ解析⼠。
一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会、ブランドマネージャー、薬機法取得者。
ちなみに、SEOが趣味(笑)

